ダイエット器具の進化の歴史/慈性幸佑

ダイエット器具の進化の歴史を振り返ります。(慈性幸佑)

乗馬機器や振動ダイエットのヒット(2007年)~慈性幸佑

室内で手軽に運動できる新タイプのフィットネス機器が増えています。


乗馬運動で腰回りを鍛えたり、高速振動で体脂肪を燃焼させたりと機能も多彩です。


フィットネスクラブ用に開発された機器を家庭用に改良した本格タイプも目立ちます。


広島市内の家電量販店などでは健康を気づかう高齢者から、美容に関心の高い若い女性まで幅広い層に支持されています。


広島市中区のデオデオ本店では2006年夏から、松下電器産業(大阪府門真市)の乗馬フィットネス機器「ジョーバ EU6442」(15万8千円)の売れ行きが急増しています。


高額にもかかわらず月約70台の販売ペースで生産が追いつかない状態といいます。


人気の秘密は手軽さ。


1日15分、馬のくらのような機械にまたがりバランスを取ります。


くらの部分が前後左右に傾きながら8の字を描くという複雑な動きで、腹筋や背筋などが鍛えられるといいます。


ウエストやヒップの引き締め効果が着目され、40―50歳代の女性に購入者が多いそうです。


担当の店員さんは「約10年前に糖尿病患者用などの運動器具として発売されたが、ダイエット効果を強調した改良型が発売されて一気に人気が出た」と説明します。


激しい運動ができない高齢者たちを考慮した機器も登場しました。


ヤマダ電機では、2006年12月発売のフジ医療器(大阪市)の「ダイエットトレーナーエフェクト」(約20万円)の売れ行きが好調です。


体重計のような台座が最大で毎分1064回、高速振動します。


台座の上に立ったり軽くひざを曲げたりしてポーズを取り、振動で腰や脚などの脂肪を燃焼させます。


肩や首のこりを解消する効果もあるといいます。


担当の店員さんは「台座に立っているだけで心肺機能に負担を掛けずにエクササイズができる」と強調します。


振動速度は20通りに調整でき、激しい屋外運動ができない高齢者などが購入するケースが目立ちます。


介護やフィットネスクラブ用に開発された高性能の機器を、家庭用に使いやすくした商品が今後も増えるようです。



慈性幸佑